【映画】麗しのサブリナ(Sabrina) 1954年
身分の違いで諦めなければならない恋を胸に、フランス留学で麗しさに磨きをかけて戻ってきたサブリナ。追いかける恋から一転、2人の男性の間で揺れ動く。
彼女のチャーミングな仕草や会話で堅物仕事一辺倒だったライナスが自分の本当の気持ちに気づいていく様子は、多少のもどかしさを感じながらも観客の顔をにやけさせるに違いない。
「追いかけるのではなく、王子に追いかけさせる」という、今までにないシンデレラストーリーを描いた作品として、戦前のハリウッド恋愛物語にはない斬新さがウケたようだが、今ではそれが当たり前の世の中なので、そういった観点での驚きはない。ただ、それが返って、半世紀経った今見ても違和感や古めかしさを全く感じさせない所以なのかもしれない。
そして、忘れてはならない「サブリナパンツ」。
ファッション界でも超重要ワードであるが、本家本物を見て思い知る。
これは、一般人には到底扱える代物ではないと。
『パリは旅客機じゃなく、人間を変える街よ。
窓を開いて吸い込むのよ、バラ色の人生を』
『パリの女の子とグーローニュ森をドライブするのよ。
雨の日のパリが一番いいにおいがするわ。栗の木のにおいよ。』
■PRESIDENT WOMAN 2018.11 vol.43 紹介の映画