私の本棚

出会った本の数だけ自分をアップグレード! 赤羽氏の「ACTION READING」を基にした 読書記録のブログ

『風が強く吹いている』三浦しをん(2006)

寄せ集めチームで箱根駅伝出場を目指す青春小説。個性的な登場人物も魅力的だし、ジャンプ系漫画を少し品良くしたクスっと笑える場面もあり、グッと感情がこみ上げて鼻の奥がキーンとする場面もありであっという間に読了。これまで箱根駅伝に全く興味はなか…

問題集に採用される本は面白いのか?

小学校3年生の娘が、9月~1月まで週1日、算数と国語の塾に通っていた。その時に頂いた国語のテキストにはどんな本からの抜粋が載っていたのか、今後の参考の為に、備忘録として残しておこうと思う。 ①物語文「窓ぎわのトットちゃん」黒柳徹子←〇多い ②物…

『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子(1981、改訂版2008)

「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ。」これは、トットちゃんが小林校長先生に言われ、ずっと心の中で支えにしてきた言葉だ。 私もこれまでの人生、沢山の先生に出会い、育てて頂いた。けれど、人生の指針になるような言葉はあまり覚えていない。感度の高…

『楽園のカンヴァス』原田マハ(2014)

原田作品に登場する人物は、幼少期から絵画に惹きつけられ、のめり込み、離れられなくて仕事にしちゃいました的な、正しく私の憧れる人生を歩んでいる人たちばかり。 自分とは違うんだと思いながらも、その憧れに引っ張られて、物語にもぐいぐい引き込まれる…

『暗幕のゲルニカ』原田マハ (2018)

二つの時代を行ったり来たりしながら展開するアートサスペンス。どちらの時代の情景もありありと浮かんでくる表現の巧みさで、ハラハラドキドキが止まらなかった。 「芸術は武器」なのか。ピカソ、あなたすごいわ。芸術は教養であり、成長の糧であり、ひと時…

『歌集 滑走路』萩原慎一郎(2017)

今回は友人の勧めで、2020年11月に映画化される予定の詩集(詩集を映画化って、どゆこと?)を読んでみました。 著者は、御三家と言われる有名私立中高一貫校に通っていたのだけれど、いじめにあってしまい、そこから精神的に不安定な日々を送ります。有名私…

『深夜特急1』沢木耕太郎(1986)

沢木耕太郎さんとの出会いは、VISAカード会員に送られてくる月刊情報誌の「feel 感じる写真館」にて。今回深夜特急を読んで、まず最初に思った事は、沢木さん、好きが仕事になって、もう30年以上現役なんだ。すげー。でした。 今回は1994年に出された文庫…

読書会『ひとはなぜ戦争をするのか』@2020.5.24

人生初めての読書会なるものに参加してみた。同じ本をみんなで読んで内容や感想をシェアする会。 コロナの影響で、Zoom開催となり、参加費も大幅に下がっていたので(主婦にはここも大事!)早速参加表明。 参加者はホスト入れて3名(お一人ドタキャン)。…

『平家物語』信濃前司行長?(鎌倉前期)

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 日本で高等教育を受けた人なら8割方暗唱しているフレーズではないだろうか。この続きを言える人は3割切る気がするけれど(かく言う私もその一人 笑)。 平家物語は、平家の滅亡を描いた「軍記もの」というジャンル…

『俯瞰力』やましたひでこ(2011)

「ちっちゃい子二人いるのにスッキリ片付いてるよね!」ってよく言われた。 でも私は知っている。 必要な時に必要なモノが見つからず、イライラしているコト。子供部屋が、物置部屋になっていて、開放厳禁なコト。お客さんが来るときは、とりあえず目に入る…

『枕草子』清少納言(平安中期)

1000年前の時代を生きた女性が、何を思い、何に喜び、何を憂い、何に思いを馳せたのか。31文字の世界から飛び出して、筆者の見る世界を随筆という形でもっと自由に軽やかに表現したこの作品は、現代を生きる私たちが見過ごしてしまっている日々の「をかし※…

『徒然草』兼好法師(鎌倉後期)

古典文学は敷居が高い。だけど教養として一度は読んでおきたい。こう考える日本人はきっと多いはず。そんな時は、図書館の児童書コーナーを是非のぞいてみてほしい。文字も大きく、難しい言葉も少なく、挿絵も可愛い古典の本がずらり。 今回は、表紙に描かれ…

【映画】麗しのサブリナ(Sabrina) 1954年

身分の違いで諦めなければならない恋を胸に、フランス留学で麗しさに磨きをかけて戻ってきたサブリナ。追いかける恋から一転、2人の男性の間で揺れ動く。 彼女のチャーミングな仕草や会話で堅物仕事一辺倒だったライナスが自分の本当の気持ちに気づいていく…